トコジラミを自力で駆除した話

 この記事には私自身の体験をもとに、あなたの自宅にはびこるトコジラミを「自分で駆除する」方法が書かれています。あくまで私の体験に基づく方法なので絶対に正しいとは言い切れませんが実際にこの手順で駆除することに成功しているのでそれなりに参考になるかと思います。

トコジラミ自力駆除は次の5ステップです。

  1. トコジラミについて知る
  2. 就寝時に噛まれないようにする
  3. 整理整頓、不用品の破棄で隠れ家をなくす
  4. 掃除、洗濯について
  5. 薬剤の散布

なお、さらっと「自力で駆除する」方法と言ってますが、繁殖してしまったトコジラミの自力駆除はとても大変です。手に負えないようであれば駆除業者へ依頼するか区役所や市役所の相談窓口に相談してみるのがいいと思います。


トコジラミについて知る

この記事では詳しくは説明しませんが、トコジラミ駆除に最低限必要な知識をまとめます。


トコジラミの潜み場所

人が長く滞在する場所近くの目につかない場所にならどこにでもいるそうです。例えば、

カーペットやラグの裏、家具の隙間、カーテン(フックをかける穴付近によくいる)、布団、枕、マットレス(縫い目に要注意)、ベットの下。畳の裏と隙間、ふすま、柱、本の隙間など…

ただ、餌となる人間から遠い場所にはあまりいないとのことなので、私は寝ている場所や長時間座っている場所の付近を徹底的に調べました。トコジラミの巣はなかなか見つからないのですが、子供のおもちゃをいれておいた段ボールにトコジラミの巣を発見しました。あとカーテンもです。部屋の隅や張りだしたところなど「角」にもよくいる印象です。


トコジラミの見つけ方

トコジラミは血糞という黒い粒のような糞をします。これが巣の目印です。あまり見たくないかもしれませんが画像でみると分かりやすいのでGoogleで検索してみてください。

トコジラミ 血糞


私の自宅ではダンボールの折り返し部分に血糞や脱皮殻などがありました。ダンボールに既に成虫や幼虫は居ませんでしたが卵が産みつけられている可能性もあるのですぐにその段ボールを破棄しました。


トコジラミの巣を見つけたら

  • 掃除機で吸い取る
  • 捨てられるものなら破棄する

などの処置をしてください。退治用にスチームクリーナーも買ったのですが私の場合はあまり出番はありませんでした。物理的にどうにかしたほうが手っ取り早かったです。なお、通常の殺虫剤はトコジラミには効かない場合がありますので、トコジラミに効果のある「バルサンまちぶせスプレー」や「トコジラミゴキブリアース」などを使うといいと思います。


トコジラミは絶食で何日生きるか

トコジラミの寿命について色々調べてみました。諸説ありますが一般的には1年ぐらいだそうです。気温によってトコジラミの寿命も変わり寒くなると休眠モードになって長生きするみたいです。寿命より重要なのは絶食状態でどれくらい生きるかです。諸説あるようですが

  • 暖かい時期なら絶食3ヶ月で餓死する(涼しい場所なら1年)[参考]
  • 卵から生まれたばかりの赤ちゃんは絶食1週間で餓死する[参考]

とのことです。

トコジラミは吸血以外に栄養を摂取できませんので、暖かい時期なら

3ヵ月間噛まれなければトコジラミを餓死させられるかも

ってことです。涼しい時期になったら死なないので来年もまた頑張りましょう。


就寝時に噛まれないようにする

自力のトコジラミ駆除で最も重要な対策は、就寝時にトコジラミに噛まれないようにすることです。トコジラミに噛まれると酷いです。痒いし跡が残ります。私は手足に噛み跡がいっぱい残ってしまいました。これから数か月はトコジラミと戦うことになるので噛まれない対策は真っ先にやったほうがいいいと思います。

私が行った対策は以下の通りです。

就寝時対策
  • 長袖、長ズボンで袖口、足首を絞れる服装で寝る
    • 私の場合は足首を紐で絞れるジャージを着て寝ていました。首元から中に入られるのでチャックは首元まで閉めて寝ました。

  • 靴下は履いて寝る
  • 手首、首元には虫よけを塗る
    • 露出する部分には虫よけを塗ります。虫よけにはトコジラミに効果があるものとないものがあるのでちゃんと効能を調べてから買いました。私の場合はサラテクトを使いました。
  • 照明は点けっぱなしで寝る
    • トコジラミは夜行性なので明るいところは嫌いらしいです。なので照明をつけっぱなしにしてアイマスクをして寝ました。ただし、トコジラミは空腹になれば明るくても出てきますし幼虫はお構いなしに出てきます。それでも成虫が空腹になるまで抑制できるならやってみる価値はあります。


これだけやっても、手は噛まれるし服の中にもぐりこまれて噛まれることもありました。顔だって狙ってきます。それでもこの対策は

効果絶大なのでおすすめします

トコジラミは吸血できなければ卵も産めないし生まれたばかりの赤ちゃんは1週間で餓死します。防御こそ最大の攻撃。絶対に噛まれないようにしたいですね。

*無吸血でも二週間は卵産み続けるらしい…


整理整頓、不用品破棄

私の部屋はそこそこ散らかっていたのですが、散らかった部屋ではどこに巣を作られたのか、どこからトコジラミがやってくるか分かりません。それに殺虫剤で退治することも難しくなってしまいます。そこで、整理整頓と不用品の破棄を徹底して行うことにしました。また、こまめに掃除機をかけようと思っていたので少しでも掃除機がけを楽にしたいという意図もありました。


整理整頓計画
  • 床に物を置かない
  • 不用品は捨てる
  • 片付けながら巣を捜す

を徹底しました。

不要な服はすべて捨てましたし、トコジラミの住処になりやすいダンボールもほとんど破棄しました。押入れの中もいったん物を出して整理し、その際に後で紹介する「まちぶせスプレー」を塗布しました。カーテンも破棄し新しいものに取り換えました。ただ、カーテンを新しくしたのは少し気が早かったかもしれません。カーテンを新品に交換した後またトコジラミに住み着かれるかもしれなかったです。トコジラミがだいぶ減ってきた時期でもあったので、たまたたまうまくいってよかったです。


掃除、洗濯について

大掃除並みの掃除を週三回。トコジラミ駆除でこれが一番大変だった気がします。掃除好きな人ならいいのでしょうけど…。

掃除機がけ
  • 部屋
    • 動かせるものは動かして下も掃除機をかける
    • カーペットの下、ソファー、クッションなど「トコジラミの潜み場所」は徹底的に掃除機をかける
  • 寝具
    • 布団、毛布、マットレス
    • カバーを外して布団の中身
  • 頻度は週3回

とにかくトコジラミの住みづらい環境にしていこうというのが狙いです。さすがにトコジラミも週3回掃除機かけられる場所に巣を作りたいとは思わないでしょう。長期戦覚悟の戦いです。

寝具には掃除機に別売りの「掃除機用ふとん清潔ノズル」を装着して布団専用に使っていました。ハンディ布団クリーナーも考えたのですが吸引力などやはりこちらのほうがよいので正解だったと思います。表面だけでなく毛布や布団のカバーを外した中も丁寧に掃除機をかけました。

私は布団派なのですが、ベットならマットレス(裏側や縫い目)、ベットの裏、ヘッドボード、ベットと壁の隙間などによくいるそうです。こまめに掃除機をかけたほうがよいでしょう。


乾燥機で殲滅

乾燥機でトコジラミを卵ごと退治できるのですが、

コインランドリーの乾燥機を使う

のが重要だそうです。家庭用の乾燥機では温度が低いので駆除は無理なのだそうです。とはいえ、すべての洗濯物を毎回コインランドリーの乾燥機使っていたら費用的にきついので、必要に応じて使うことにしました。私の場合は


コインランドリーの高熱乾燥機で退治
  • 寝具のカバーは毎週コインランドリーで洗濯乾燥
  • 毛布は月一回コインランドリーで洗濯乾燥
  • その他の衣類は適時コインランドリーへ

を行いました。40分ぐらい乾燥機にかければ十分かなと思います。その他の衣類はどうしても必要なものだけ適時乾燥機にかけました。今思うと寝具や寝巻だけ乾燥機にかけて意味があったのか少し疑問ですが、当時は布団にだけは居てほしくないという気持ちが強かったです。


薬剤の散布

どんな殺虫剤をつかったか

トコジラミは通常の殺虫剤には耐性を持っていることが多いのであまり効きません。

 トコジラミに効果のある殺虫剤で私が使用したのは

「バルサンまちぶせスプレー」 

です。この殺虫剤は残効性があり、直接噴霧というより床や壁などに吹き付けその上を通ったトコジラミを退治してくれます。私は最初は「トコジラミ ゴキブリ アース」という殺虫剤を買いました。業務用でも使われているマイクロパウダー入りなので効果は高いと思うのですが、価格が高めなのと早く切れてしまうので「まちぶせスプレー」に落ち着きました。


塗布場所

私がまちぶせスプレーを塗布した場所はこんな場所です。

まちぶせスプレー塗布場所
  • 部屋の淵や隅
  • 家具の隙
  • トコジラミが吸血に来る経路(簡単に言えば布団の周辺)
  • 殺虫剤の塗布頻度は二週間に一回

例えばこんな部屋があったとしたら。



こんなふうに塗布します


塗布中に目が痛くなるので換気には気を付けたほうがいいです。あと薬剤の注意書きをよく読み用法用量は守りましょう。これだけ殺虫剤を使用すると体に悪影響がありそうな気がしますが、当時はとにかくトコジラミを駆除したいという思いが強く徹底的にやってしまいました。


燻煙タイプの殺虫剤は効くの?

アースレッドW(マンションタイプ)を全室同時に二週間の間隔をあけて二回燻煙しました。その後、成虫をしばらく見なくなりましたのである程度の効果はあるようです。しかし幼虫は部屋を闊歩していたので燻煙だけでは殲滅は無理なようです。なお燻煙はトコジラミが他の部屋に移動してしまうこともあるそうなので使用にはご注意ください。


その他の対策

カーペットの上にビニールシートを敷いてその中で暮らしてました。ちなみに使ったビニールシートはビニール製の「こたつ上掛け」です。そしてビニールシートの淵にまちぶせスプレーを塗布してトコジラミが侵入してきたら退治できるようにしました。カーペットは薬剤を塗布しづらいしトコジラミがいても見つけづらいし、和室の部屋は畳の隙間をふさぐのも大変なのでビニールシートを敷く方法もあるのではと思います。


いつまで対策を続ければいいの

これらの対策ですがいつまで続ければいいのか悩みどころです。トコジラミは暖かい季節なら絶食3ヶ月で餓死するとのことですから、それを考えると

3ヶ月間姿を見たり噛まれたりしなければたぶん大丈夫

なのではないでしょうか。まあ、寒い時期などでは絶食で1年生きるともいわれてますから絶対ではないとは思いますが。

なお、私はずっと全力で駆除対策をしていたわけではなく2週間ほどトコジラミを見かけず噛まれもしなくなった時点で掃除機がけやまちぶせスプレー塗布の頻度などを減らしました。就寝時の噛まれない対策は続けていましたが虫よけを使うのを止め照明も消すようにしました。このように徐々に対策を緩めながらも3ヶ月間油断せず継続していけばよいのではないでしょうか。


それでは、トコジラミに噛まれぬようゆっくりお休みください


 

 

 




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